歴代の月間MVP受賞者の中で凄い成績を残した選手たち

歴代月間MVP受賞者のうち特に凄い成績を残した選手

ここからは、凄い成績を残した月間MVP受賞者の「投手編」を紹介していく。

菅野智之(2016年3・4月)

試合 勝敗 防御率 投球回 完投 完封 奪三振
6 3勝0敗 0.56 48 2 2 42

読売ジャイアンツの菅野智之投手。2016年3・4月は6試合で平均8回を投げて防御率0.56という抜群の安定感を見せた。4月に限れば33イニングを投げて自責点0で、月間防御率0.00というプロ野球タイ記録をマーク。援護に恵まれず、この成績でわずか3勝という悲しい結果となっている。

田中将大(2013年8月)

試合 勝敗 防御率 投球回 完投 完封 奪三振
5 5勝0敗 0.95 38 1 0 44

東北楽天ゴールデンイーグルスの田中将大投手。2013年8月の月間成績だけを見るとそこまでだが、凄いのはこの年の5月~9月まで5か月連続で月間MVPを受賞している点。もちろんこれは歴代最高記録であり、また月間MVP受賞12回というのもプロ野球最多記録となっている。この年の田中は24勝0敗、防御率1.27という驚異の数字を残している。

杉内俊哉(2010年3・4月)

試合 勝敗 防御率 投球回 完投 完封 奪三振
7 6勝1敗 3.20 50.2 1 1 72

福岡ソフトバンクホークスの杉内俊哉投手。2010年3・4月は34試合と試合数が多かったが、それでも奪三振72という数字は驚異的。1試合あたり10個以上の三振を奪い「ドクターK」の名を欲しいままにした。勝利数6というのも1989年以降の月間MVP受賞者の中では単独トップである。

ダルビッシュ有(2008年3・4月)

試合 勝敗 防御率 投球回 完投 完封 奪三振
7 5勝0敗 1.07 59 3 2 54

北海道日本ハムファイターズのダルビッシュ有投手。2008年3・4月の投球回59は、1989年以降の月間MVP受賞者の中では断トツの数字。1試合の平均投球回8.42という化物じみたイニングイーターっぷりで、開幕から24イニング連続無失点を記録するなど抜群の安定感を見せた。

上原浩治(2003年8月)

試合 勝敗 防御率 投球回 完投 完封 奪三振
5 5勝0敗 1.20 45 5 1 35

読売ジャイアンツの上原浩治投手。2003年8月は5試合すべてで完投勝利を収め、エースとして圧巻の投球を見せた。月間5完投というのは1989年以降では最多であり、その中でも勝利数や防御率はトップクラスである。2003年がラビットボール全盛だったことを考えると、歴代屈指の成績と言えるだろう。

佐々木主浩(1997年8月)

試合 勝敗 防御率 投球回 完投 完封 奪三振
14 0勝0敗14S 1.29 14 0 0 25

横浜ベイスターズの佐々木主浩投手。1997年8月の横浜ベイスターズは20勝6敗という成績で、佐々木はそのうち14試合でセーブをあげ、月間セーブの最多記録を樹立している。同じ月に三者連続三球三振を達成するなど、ハマの大魔神として圧倒的な投球を見せた。

伊藤智仁(1993年6月)

試合 勝敗 防御率 投球回 完投 完封 奪三振
5 3勝1敗 0.36 49.2 4 3 59

ヤクルトスワローズの伊藤智仁投手。1993年6月は4度の完投に加え、延長13回降板の試合もあって、1試合の平均投球回9.84という異次元の数字となっている。完封でしか勝てないという恐るべき無援護っぷりで、6月9日にはセ・リーグタイ記録となる1試合16奪三振をあげながら、9回裏2死からサヨナラ本塁打を浴びて敗戦投手となっている。

野田浩司(1992年7月)

試合 勝敗 防御率 投球回 完投 完封 奪三振
7 4勝0敗 0.22 41 4 3 27

阪神タイガースの野田浩司投手。1989年以降の月間MVP受賞者の成績としては最高の防御率0.22をマーク。登板数が多いのは中継ぎとしても出場しているためで、先発で投げた4試合は全て完投し、うち3試合で完封を収めている。投球回41回で自責点1というのは凄まじいものがある。