【巨人】2018年の岡本和真が凄い!史上最年少3割30本100打点で伝説へ

岡本和真(2018)

プロ入り4年目の今季ブレイクを果たした巨人の岡本和真選手。

2018年の最終成績は、打率.309、本塁打33、打点100で、史上最年少記録となる22歳シーズンでの3割30本100打点を達成した。

交流戦からは4番に座り、自身が目標に掲げた全試合出場も果たすなど、岡本にとってもファンにとっても忘れられないシーズンとなった。

ここでは、岡本が今季成し遂げた偉業と、そこに至るまでの道のりを紹介しながら、2018年の岡本和真の凄さについて語っていきたい。

史上最年少で3割30本100打点

3割30本100打点というと、強打者の証としてよく語られる基準だが、その最年少記録を巨人の岡本和真が塗り替えた。

これまでの最年少記録はヤクルト・山田哲人の23歳2ヵ月(高卒5年目)であったが、今回岡本が22歳3ヵ月(高卒4年目)で達成し、約1年の記録更新となっている。

▼3割30本100打点の年少記録
選手 球団 達成年 達成年齢 打率 HR 打点
岡本和真 巨人 2018 22歳3ヵ月 .309 33 100
山田哲人 ヤク 2015 23歳2ヵ月 .329 38 100
王貞治 巨人 1963 23歳4ヵ月 .305 40 106
掛布雅之 阪神 1978 23歳4ヵ月 .318 32 102
門田博光 南海 1971 23歳7ヵ月 .300 31 120
山田哲人 ヤク 2016 24歳2ヵ月 .304 38 102
王貞治 巨人 1964 24歳4ヵ月 .320 55 119
筒香嘉智 横浜 2016 24歳10ヵ月 .322 44 110
原辰徳 巨人 1983 25歳2ヵ月 .302 32 103
王貞治 巨人 1965 25歳4ヵ月 .322 42 104

歴代の面子を見ても、いずれも球界に名をはせた強打者ばかりで、この選手たちを追い抜いての最年少記録というのは十分に価値があるだろう。

22歳以下での100打点到達も史上初

3割30本100打点のインパクトが大きいため、そちらに目が行きがちだが、実は22歳以下での100打点到達も史上初の快挙である。

▼22歳以下での打点記録
選手 球団 達成年 年齢 打点 打率 HR
岡本和真 巨人 2018 22歳 100 .309 33
張本勲 東映 1962 22歳 99 .333 31
松井秀喜 巨人 1996 22歳 99 .314 38
中西太 西鉄 1955 22歳 98 .332 35
土井正博 近鉄 1964 21歳 98 .296 28
山内一弘 毎日 1954 22歳 97 .308 28
T-岡田 オリ 2010 22歳 96 .284 33
張本勲 東映 1961 21歳 95 .336 24
鈴木誠也 広島 2016 22歳 95 .335 29
野村克也 南海 1957 22歳 94 .302 30

これまで22歳以下(高卒4年目まで)では、張本勲と松井秀喜の99打点が最高であったが、プロ野球史上で初めて岡本が100打点の大台に乗せたことになる。

昨年は15試合に出場してわずか2打点だった選手が、翌年にこれだけの成績を残したのだから、ファンの興奮が冷めやらぬのも無理はないだろう。

苦難を乗り越えての偉業達成

レフト守備につく岡本和真(2018)

これだけの偉業を成し遂げた岡本だが、シーズン通して順風満帆だったわけではない。

オープン戦で結果を残し開幕スタメンを勝ち取ると、6月2日には初の4番に抜擢されるなど、序盤は順調そのものだったが、その後2度のスランプに見舞われている。

32打席連続無安打

1度目は6月26日~7月5日まで続いた32打席連続無安打である。6月26日のホームランを最後にパタリとヒットが出なくなってしまった。

「(不振は)いつか来ると思っていたけど、打てないときはしんどかった」と本人が語るように、この時のプレッシャーは相当なものだっただろう。それでも高橋監督は岡本を4番で起用し続け、岡本はその期待に応えるようにスランプを乗り越えてみせた。

実はかつて巨人の4番を打った松井秀喜も、6年目に32打席連続無安打の経験をしており、奇しくも新旧の高卒4番が同じ道を歩んだことになる。

9月に死球で右手を負傷

2度目はシーズン終盤、残り14試合で打率.314、本塁打31、打点94と、3割30本100打点が目前に迫る中で起きた。9月14日の試合で胸元にきた直球を避けきれず右手を負傷してしまったのだ。

翌日からテーピングを巻いて強行出場したが、痛みからか思ったようなスイングができず、ボテボテの当たりや力無い三振が続いた。9月23日に死球後22打席ぶりとなるヒットを打つも、100打点到達はかなり厳しい状況となっていた。

最終戦での2打席連続ホームラン

最終戦を前に打率.308、本塁打31、打点97と、3割30本はクリアしたものの、100打点到達は難しく思われた。というのも、死球後はホームランが1本も出ておらず、打点も12試合で3打点しか稼げていなかったからだ。

崖っぷちに立たされた岡本だったが、最後の最後で凄まじい勝負強さを発揮する。7回の第3打席に32号ソロホームランを放ち98打点とすると、8回のシーズン最終打席では2打席連続となる33号2ランホームランで100打点を達成してみせたのだ。

土壇場のシーズン最終打席、今季初の1試合2本塁打で3割30本100打点を決めたその姿は、スターの素質を十分に感じさせてくれるものであった。

指標から見える岡本の凄さ

今季の岡本の躍進を示す指標のひとつに、Hard%(強い打球の割合)の高さがある。Hard%が高いほど強い打球が多いことを意味するが、今季の岡本はこの指標で堂々の3位につけている。

▼Hard%の上位10選手
選手 球団 Hard% 打率 HR 打点
丸佳浩 広島 44.9 .306 39 97
鈴木誠也 広島 44.1 .320 30 94
岡本和真 巨人 43.9 .309 33 100
坂本勇人 巨人 43.3 .345 18 67
柳田悠岐 福岡 43.2 .352 36 102
ソト 横浜 43.0 .310 41 95
浅村栄斗 西武 41.9 .310 32 127
近藤健介 ハム 41.4 .323 9 69
山田哲人 ヤク 41.2 .315 34 89
秋山翔吾 西武 41.1 .323 24 82

出典:1.02 Essence of Baseball

上位10名の顔ぶれを見てもわかるように、このHard%が高いほどヒットやホームランは出やすくなる。

シーズン序盤は、岡本の成績が運によるものと言われることもあったが、岡本のHard%はスランプ時を除いて常にトップクラスであり、しっかりしたスイングで強い打球を打てたことが、今季の成績に繋がったと言えるだろう。

K%、BB%に見る選球眼の成長

K%(三振率)とBB%(四球率)の推移からは、岡本の選球眼の成長が見てとれる。

2018年の岡本のK%(三振率)とBB%(四球率)の月別推移

シーズン当初から、K%(三振率)は徐々に減少、BB%(四球率)は徐々に増加しており、8月にはついにK%とBB%の値が逆転している。9・10月は死球の影響もあり数値が悪化したが、それでもシーズン当初に比べれば随分と改善されていることがわかる。

実際に試合を見ていても、シーズン当初は振っていたボール球を見逃せるようになり、自分に有利なカウントで勝負ができるようになった。これは今年一年で1軍の投手に対応してきている証であり、来年以降の活躍にも期待が持てる。

おわりに

ここまで2018年の岡本について色々と語ってきたが、まだ岡本はレギュラー1年目であり、来年以降も活躍できてこそ本物と言えるだろう。

32打席連続無安打を乗り越えたことや、巨人の4番でも動じない図太さなど、松井秀喜との共通点も多く、今後の期待は膨らむばかりだ。

来年が勝負の年になると思うが、このまま松井のような成長曲線を描いて、レジェンド街道を突っ走っていって欲しいと思う。