【巨人】歴代最強捕手である阿部慎之助の全盛期はいつ?

2012年の阿部慎之助のゾーン別打率

巨人軍の4番を張る阿部慎之助選手

怪我の影響で今は一塁に退き、小林誠司選手に正捕手の座を譲り渡してはいるが、間違いなく巨人軍歴代最高の捕手と言えるだろう。

その打撃力は捕手としては規格外であり、2割代前半で8番を打つことの多い捕手が、3割30本で4番を打っているのだから、打線の厚みは尋常ではない。

阿部が正捕手を務めた2001年~2014年の14年間で、Aクラス12回、優勝7回、日本一3回という成績は凄まじく、現段階での通算成績は打率.286、本塁打373、打点1136、OPS.875という驚異の値を叩き出している。

そんな阿部慎之助の現役生活の中で、全盛期と呼べる最高の打撃成績を残した年度はいつなのか?今回はそれを考えてみたい。(※今回は打撃指標のみを用いて論じる)

全盛期の候補は?

阿部慎之助の歴代成績は以下の通り。

年度 打率 本塁打 打点 OPS
2001 .225 13 44 .666
2002 .298 18 73 .864
2003 .303 15 51 .892
2004 .301 33 78 .1.016
2005 .300 26 86 .863
2006 .294 10 56 .776
2007 .275 33 101 .868
2008 .271 24 67 .852
2009 .293 32 76 .943
2010 .281 44 92 .976
2011 .292 20 61 .863
2012 .340 27 104 .994
2013 .296 32 91 .991
2014 .248 19 57 .765
2015 .242 15 47 .784
2016 .310 12 52 .850

出典:NPB公式ページ

この中で、候補となるのは各指標1位(青太字)を獲得した年度であろう。

  • 2004年:打率.301 本塁打33 打点78 OPS1.016(最高OPS)
  • 2010年:打率.281 本塁打44 打点92 OPS.976(最高本塁打)
  • 2012年:打率.340 本塁打27 打点104 OPS.994(最高打率・打点)

2004年は4月にハイパーウナギモードが覚醒した年。打率.372 本塁打16 打点35 OPS1.408と鬼人のごとき打撃を見せ、月間本塁打数の日本記録を打ち立てている。

2010年は捕手のシーズン本塁打記録としては、野村、田淵に次いで3番目の記録を打ち立てた。キャリアの中でも本塁打数が群を抜いている。

2012年は捕手としては史上初となる打率.340台を記録し、首位打者と打点王の2冠達成。本塁打数も1位のバレンティンに4本差に迫るなど、三冠王に最も近い年であった。

どの年も、成績だけみると甲乙つけがたく、好みが別れるところであろう。こんなに打てるキャッチャーは、どの球団も喉から手が出るほど欲しかったのは間違いない。

ボールの影響、傑出度を考えると

打撃指標だけを見ると、2004年、2010年、2012年はどれも甲乙つけがたい成績であるが、実はこの3つの年では使用されたボールの性質に大きな差がある。

年度別の本塁打数は以下の通り。

  • 2004年:セ1074 パ920 合計1994
  • 2010年;セ863 パ742 合計1605
  • 2012年:セ454 パ427 合計881

(関連記事:【野球】ラビットボールとは?年間本塁打数が2倍だった脅威の期間

そう、2012年はあの悪名高い「違反球」が使用された年なのだ。直近20年間で最も本塁打が少なかった年であり、多くの打者が苦戦を強いられた。逆に、2004年は俗にいう「スーパーラビットボール」が使用された年で、直近20年間で最も本塁打が多かった年である。

この時点で2004年<2010年<2012年の図式が成り立ちそうではあるが、もう少し詳しく比較するため、各年度の平均打率・平均OPSから阿部の傑出度を測ってみた。

年度 平均打率 平均OPS 打率傑出度 OPS傑出度
2004 .275 .772 .296 .972
2010 .267 .740 .284 .976
2012 .244 .648 .376 1.142

※打率傑出度:打率/平均打率×0.270
※OPS傑出度:出塁率/平均出塁率×0.330+長打率/平均長打率×0.410

表からも2012年の傑出度が突出しているのが一目瞭然。このことから、阿部慎之助の全盛期は2012年ということで間違いないだろう。

実を言うと、こんな検証をする前から試合での印象で2012年が一番なのは明らかであったが、一応数字上でも証明された形だ。

2012年の阿部は本当にチートであり、「必ず打つ」という威圧感が凄かった。下の画像は2012年阿部のゾーン別打率になるが、もうどこに投げて良いのかわからない状態。4番がこれだけ打てて、しかも正捕手なのだから、日本一に輝いたのも納得だろう。

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