【欅坂46】1stアルバム「真っ白なものは汚したくなる」のおすすめ曲と感想

欅坂46の1stアルバム「真っ白なものは汚したくなる」

2017年7月19日に欅坂46の1stアルバム『真っ白なものは汚したくなる』が発売された。

これまでのシングル収録曲に加え、新曲16曲も収録された全40曲のアルバムで、Type-AType-Bに分かれている。それぞれ収録曲が異なるので、全曲聞くためには両方買う必要がある。

ここでは1stアルバム『真っ白なものは汚したくなる』を聞いた中で、特に気に入った4曲について感想を綴ってみたい。

沈黙した恋人よ

Type-A収録。ひらがなけやき5人(潮紗理菜、加藤史帆、斎藤京子、佐々木久美、高本彩花)による夏曲。

ひらがなけやき5人(潮紗理菜、加藤史帆、斎藤京子、佐々木久美、高本彩花)

ピアノの少し切ないメロディから始まる曲は、すれ違う恋人たちの別れを歌ったもの…のはずなのに、歌いだしからビートが心地よく、バイクで海岸線を走っている疾走感がよく伝わってくる。切なさと爽やかさが融合した曲。

海と空とバイク

ひらがなけやき5人の歌声にもそれぞれ特徴があり、ワンパートひとりの構成が曲に変化を生んでいて楽しい。特に齊藤京子の低音と潮紗理菜の高音が印象的で、サビでは全員がきれいにハモっているのもgood。

サビに入る前の盛り上がりも良いので、あとはサビ自体のインパクトが強ければシングル曲でも良かったのでは?と思えるほど。とはいえ、この切なさと爽やかさを出すなら少数精鋭の方が良いだろうし、これはこれで完全に当たり。是非ミュージックビデオが見てみたい。

太陽は見上げる人を選ばない

Type-A収録。欅坂46&けやき坂46の32人全員で歌う開放感あふれる曲。

「太陽の下ではみんな平等なんだよ」という世界平和を歌ったような歌詞に、一定のリズムで刻むビートがとても心地よく、NHKのオリンピック中継でテーマ曲として使われていそうな感じ。

ポートランドのオリンピック像

EDM(=エレクトロニック・ダンス・ミュージック)っぽい要素もあるので、万人受けするタイプの曲だと思う。曲中に謎の掛け声が連発するが、これはライブでは完全に盛り上がりポイントになるのでアリだろう。

曲が単調なおかげで、かえって歌詞がよく伝わってくるバランスの良い曲。世界各地の映像と欅ちゃんを合わせたミュージックビデオがあったら、めちゃくちゃテンションが上がると思う。間違いない。

1行だけのエアメール

Type-B収録。ゆいちゃんず(今泉佑唯、小林由依)による「渋谷川」のその後を歌った曲。

とにかく切ない、切なすぎる。アルバムには「渋谷川」→「夏の花は向日葵だけじゃない」→「1行だけのエアメール」の順で収録されており、その通りの流れでストーリーが展開していく。

渋谷川では”片想いの僕の変わらない恋心”を歌い、向日葵では”別れた後も彼のことが忘れられない彼女の想い”を歌い、エアメールでは”そんな彼女から来た便りに思いを馳せる僕の心情”を歌っている。

学生時代から寄せていた思いがいつの日か交わり、ふたりは付き合うことに。でも色々あって離れ離れになってしまう。ある時、彼女から僕のもとに一通のエアメールが。互いに互いを思う気持ちはあるけれど、もう戻ることは出来ないこともわかっていて、ただただ相手に思いを馳せる。

渋谷川と向日葵とエアメール

そんな情景を思い浮かべて聴いていたら、なんだか胸の奥が締め付けらるような感覚に。なんだろうこの切なさ。切っても切れない縁で結ばれて、離れ離れだけど変わらず互いを思っている。そんな関係性。

ゆいちゃんずの「渋谷川」は名曲だけど、今回の「向日葵」と「エアメール」でさらにパワーアップした気がする。ふたりの歌声もとてもキレイで、いつまでも聞いていたくなる、そんな曲。

ここにない足跡

Type-B収録。青空とMARRY(渡辺梨加、志田愛佳、菅井友香、渡邉理佐、守屋茜)の新曲。

サビ終わりの「未来に続くのはここにない足跡さ」という歌詞からわかるように、かなり前向きな曲で、前進していく感じが曲全体から伝わってくる。この疾走感は今までの青空とMARRYには無かったタイプだ。

声にエフェクトが掛かり過ぎていて、最初どれが誰の声だかわからなかったが、歌い出しの「砂浜の上の足跡をさざ波が寄せて全て消してしまった」の所なんかは、フラットな声に透明感が感じられて良い感じだ。

砂浜の波打ち際の足跡

個人的にはサビよりもAメロ、Bメロの方が青空とMARRY感があって好きなのだが、サビにもっと捻りがあれば名曲『青空が違う』を越えられたかもしれないだけに惜しい。

とはいえ、声や歌い方は相変わらずな感じなので、青マリ好きな人には堪らない曲と言えるだろう。是非ミュージックビデオを見てみたいところ。

今回のアルバム曲については、季節の問題もあって疾走感や開放感のある曲が琴線に触れやすかった気がする。またお気に入り曲が出来たら追記したいと思う。